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広い土地は売れない?売却方法や注意点を解説

広い土地は売れない?売却方法や注意点を解説

広い土地を所有している方の中には「売りたいけどなかなか買い手が見つからない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
広い土地は、その面積ゆえに高額となり、一般的な市場では売れにくいという問題があります。さらに、土地の管理コストや税金の負担が大きく、買い手が限られてしまうことも大きな課題です。
しかし、適切な売却方法や注意点を理解することで、問題解決がスムーズにできます。
この記事では、広い土地が売れない理由を深掘りし、効果的な売却方法と注意点について徹底解説します。
広い土地の売却を検討している方や、売れずに悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

広い土地は管理コストと税金の負担が大きい

広い土地は定期的な草刈りや清掃が必要であるため、経済的に大きな負担です。また、固定資産税の負担が大きくなります。
例えば、30坪と300坪の土地では、年間の管理コストと税金の負担が大きく違います。

コスト 30坪 300坪
草刈りなどの管理費用 5~15万円 50~80万円
固定資産税・都市計画税 70万円 714万円

更地の場合に1坪の公示地価が200万円だった場合の計算
1坪あたり200万円のため、30坪の地価公示価格は200万円×30坪で6000万円となります。
評価額は地価公示価格の7割程度となりますので、4200万円と計算されます。
評価額がそのまま課税標準額となるため、固定資産税は4200万円×1.4%で58万円となります。

30坪の固定資産税の計算式

固定資産税 (200万×30坪)×0.7×1.4%=約58万円
都市計画税 (200万×30坪)×0.7×0.3%=約12万円 合計 約70万円

300坪の固定資産税の計算式

固定資産税 (200万×300坪)×0.7×1.4%=約588万円
都市計画税 (200万×300坪)×0.7×0.3%=約126万円 合計 約714万円

※住宅用地の特例では、土地の広さによって減額の割合は異なり、200㎡以下の部分については固定資産税が1/6・都市計画税が1/3に、それを超える部分については固定資産税が1/3・都市計画税が2/3になりますが、更地の場合には適用されません。

広い土地は、管理コストと税金の負担が大きいため、所有を続けることで経済的な負担となります。土地の一部を、駐車場や貸地として賃貸に出して収益を得たりするなどの対策が必要です。

広い土地が簡単には売れない2つの理由

広い土地を売却するのは一見有利に思えますが、実際には多くの困難が伴います。ここでは、広い土地が簡単には売れない理由を3つに分けて詳しく解説します。

全体の価格が高くて売却しにくい

広い土地はその全体の価格が高いため、売却が難しくなります。例えば、1坪あたり200万円の土地でも、面積によって以下のように価格が異なります。

  • ●30坪:6000万円
  • ●300坪:6億円

特に個人が住宅用地として購入する場合、住宅ローンを組む際にも上限があり、高額な土地を購入するのは困難です。
また、企業にとっても、広い土地を購入する場合は大規模な開発計画が必要となり、リスクを負うことのできる企業は限られてしまいます。

買い手が限られる

広い土地を購入できるのは、経済的に余裕がある一部の個人や企業に限られ買い手を見つけるのが難しいのが現実です。
個人の場合、広い土地を購入するためには多額のローンを組むことも必要です。
また、ハウスメーカーや工務店などの企業の場合、いくら資力があっても土地に合う分譲宅地のプランが必要になります。
広くても立地が悪く、住宅の需要が少ないエリアであれば購入を見送られてしまい、売却のタイミングを逃しやすいでしょう。

広い土地の売却方法

広い土地は売却が難しいため、多くの手順と考慮すべき点があります。
ここでは、広い土地を効率的に売却するための売却方法を解説します。

買取業者に一括して売却

買取業者に広い土地を売却する方法には、スピーディーな取引が可能という大きなメリットがあります。
しかし、相場の把握と適切な業者選びが重要になるため注意が必要です。
ここでは、買取業者に売るメリット、買取価格の相場と交渉術、買取業者選びのポイントについて詳しく解説します。

マンション用地としての売却

マンション用地として売却する場合、一括で土地を売却することができます。
この方法は、高額な売却価格が期待できる点が大きなメリットです。
また、土地の分割や細かい調整が不要で、売却手続きが比較的スムーズに進むのも利点です。

商業用地としての売却

商業施設やオフィスビル、ホテルなどの商業用途として売却する方法もあります。
特に、交通の便が良い場所や商業地域に位置する土地であれば、商業用地として高額で売却できる可能性があります。

買取業者に売るメリット

買取業者に土地を売却するメリットは、以下のとおりです。

  • ●売却スピードが速い
  • ●売却の手間が少ない
  • ●仲介手数料がいらない

買取業者は、即座に土地を購入する資金を持っているため、通常の売却よりも早く現金化できます。
不動産会社が間に入って買い手を探す「仲介」の場合、購入者を見つけるのに数ヶ月かかることがありますが、買取業者の場合は数週間で取引が完了することもあります。
また、買取業者は土地の状態をそのまま受け入れることが多いため、建物の解体費用や草刈り費用を負担する手間が省けます。
不動産会社が仲介に入って土地を売却する場合は「仲介手数料」が発生します。しかし、買取の場合は不動産会社が「買主」になるため必要ありません。

買取業者選びのポイント

買取業者を選ぶ際には、信頼性のある会社を選ぶことが重要です。過去の取引実績や評判を確認し、信頼できる業者を選びましょう。
例えば、インターネットの口コミや不動産会社の紹介を活用すると良いでしょう。
また、複数の業者と接触し、比較検討することが大切です。一つの業者に依存せず、複数の見積もりを取ることで、最も有利な条件を引き出すことができます。
さらに、業者の専門性や対応力も考慮しましょう。広い土地の取引に慣れている業者や、迅速に対応してくれる業者を選ぶと、スムーズな取引が期待できます。

広い土地の売却時に注意すべき点

広い土地を売却する際には、いくつかの重要なポイントに注意する必要があります。ここでは、特に注意すべき3つの点について詳しく解説します。

法律や税金に関する知識を得る

土地を売却する際には、不動産取引法や都市計画法などの関連法規を理解しておくことが必要です。用途地域によっては、特定の建物の建設が制限されている場合があるため、土地の利用方法や売却価格が影響を受けることがあります。
また、売却時には所得税や住民税などの税金が発生します。特に、売却益に対して課される譲渡所得税は注意が必要です。譲渡所得税の計算方法や控除額については、税理士などの専門家に相談し、適切な申告を行うようにしましょう。

信頼できる不動産会社を見分ける

不動産会社選びのポイントとして、会社の実績や評判を確認することが重要です。インターネットの口コミサイトや知人からの紹介を参考に、信頼性の高い会社を選びましょう。
まず複数の不動産会社に査定を依頼し、比較検討することが有効です。各社の査定額や提案内容を比較することで、最適な条件を引き出すことができます。
また、営業担当者の対応も重要なポイントです。親身になって相談に乗ってくれるか、迅速に対応してくれるかなどをチェックしましょう。
信頼できる不動産会社を選ぶことで、広い土地の売却をスムーズに進めることができます。複数の会社を比較検討し、最適な条件での売却を目指しましょう。

まとめ

広い土地の売却は、適切な対策を講じることでスムーズに進めることができます。売却を成功させるためには、分筆にかかる費用や手続き、法律や税金に関する知識を事前にしっかりと把握しておきましょう。
また、信頼できる不動産会社や買取業者を選ぶことも、土地売却成功の大きな鍵となります。複数の業者を比較し、実績や評判を確認して、最も適切なパートナーを見つけることが大切です。

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